ご支援者の皆さま
こんにちは。
Forum 2050広報担当の駒走(こまばしり)拓三です。
我々の重要な活動の一つに、毎週日曜の朝8時から行われる定例ミーティングがあります。ミーティングでは、団体活動の進捗報告や今後実施予定の活動に必要な協議を行います。また、参加者それぞれの近況報告などが共有され、必要に応じて他のメンバーからアドバイスを受けたり、内容に関する意見交換が行われたりします。毎回10人ほどのメンバーが集まり、立場や年齢に関係なく対等な意見交換が行われるのですが、学生以外では、民間企業、公的機関や大学の職員、学校の校長先生、起業家、医師など多種多様なメンバーが揃っており、いつも何か新しい発見があるという印象です。また、メンバーの年齢差は50歳以上なのですが、若手メンバーからの鋭い意見が出るたびに皆が感心させられています。
前回の定例会では、団体が応募している助成金の申請内容に関する意見交換が行われたのですが、平和教育についての難しさや、興味を持つきっかけについてなど活発な議論が交わされました。
「学校現場は、なぜ平和教育に深く踏み込めないのか」、「平和イコール戦争がないというイメージだが、「何が平和でないのか」を主体的に(自分ごととして)考える時間が必要」、「疑問を持った時が学ぶ時」、「一つの結論を出すのではなく、対話を行うことが我々の団体の役割」、「隣人を変えることでさえ難しいのに、未来の他者の考えを変えるのはより困難。一人一人の内面の平和が安定する事で、他者との関係を築くことができる(自身の幸せが他人の幸せに繋がる)」など、日曜の朝からとても刺激的な時間を過ごすことができました。
ちなみに、私を含め3名のメンバーが海外から参加しているのですが、バングラデシュは朝の5時、カンボジアは朝の6時、アメリカは夜中の1時と、厳しい時差にもめげず、毎回楽しく参加しています!
さて、2025年メルマガ12月号は、団体と自治体との連携について、新メンバーのご紹介についてご報告します。
メルマガに対する質問、ご意見ありましたらメール等でお知らせください。こんなことが知りたいなどのご要望も大歓迎です!
―今回のニュースレターのトピック―
- 【団体活動実績】
- 【Forum2050代表 戸田隆夫からの月例報告】
- 【メンバーからのメッセージ】
団体活動実績
最近の主な活動・イベント
11/20-12/20
11/27 西鎌倉小学校での講演
11/27 キュリアスプロダクションとの教育教材作成に関する打合せ
12/07 ジョージアとの交流会(バングラデシュおよび米国からも参加)
12/13 杉並区長主催「聴っくオフミーティング」への参加(パネル)
12/18 武相高校での講演
12/18 アンケートデータに基づく実証論文に関する有識者との打合せ
Forum2050代表 戸田隆夫からの月例報告
みなさま
今年もあとわずか。みなさまにおかれては、普段に増して、忙しく日々を過ごされていることと拝察します。そんな中で、お時間を割いて拙稿にもこうして目を通していただき感謝申し上げます。いろいろとご報告申し上げたいことは尽きないのですが、ぐっとこらえてなるべくコンパクトに報告させていただきます。
今回は自治体との連携についてご報告したいと思います。
団体活動を本格的に始めて2年と少しが経ちましたが、これまで、横浜市、三鷹市、和光市、長岡市、東京都杉並区などと連携して活動を行ってきました。連携の方法としては、自治体が主催する平和事業の一部を受託するというかたちが多く、横浜市とは、2023年度および2024年度における一連の平和祈念事業において、講演者やファシリテーターとして、三鷹市とは、市の主催する地球市民講座の講師として、和光市とは、市内の公立中学校三校における平和教育活動の講師として、長岡市とは、同市(国際交流協会)による平和教育活動や交流イベントの講師として、そして、地元の杉並区とは、区のNPO助成事業による支援を受けたイベントの開催などというかたちでコラボを行ってきました。
3年程前に団体を立ち上げた頃は、世界平和への貢献を究極の目的とする以上、どうやってグローバルに展開するか、ということについて、夢を語り、多くの議論を重ねてきましたが、今は、まず足元からの平和の大切さ、と、そこにおけるこどもたちとの対話からの学び、というものに重点を置いてきたということになります。
自治体との関係が濃くなっていくにつれて、少しずつではありますが、それぞれの自治体の悩みや真剣さが見えてきました。これまで自治体における平和や国際交流に関する取組みは、どちらかと言えば、悲惨な戦争体験の共有と、海外(主に欧米や近隣国)とのおつきあいとしての国際交流イベントというステレオタイプ的なものが少なくないのでは、という見方を私はもっていたのですが、今はそれが間違いであったと気づきはじめています。
平和事業については、戦後80年を経て、すでに悲惨な戦争体験を共有し、平和の大切さを唱道するというやり方のみでは、語り部もどんどん少なくなっていく中で、人々の心に訴えることが少ない、という点を自治体の関係者の多くが自覚し、新たな平和事業のあり方を真剣に模索しているようです。また、華やかなイベントとしての国際交流についても、外国人居住者やインバウンドが急増し、しかも、欧米に限らずさまざまな国から人々が日本に押し寄せてきているという時代の流れの中で、外国人と日本人の間でのさまざまな軋轢や課題を乗り越えて、どのように相互理解を深めていくか、ということについて、具体的な課題を念頭に取組みを行う必要が高まってきています。
その一方で、平和とか多文化共生とかのテーマになると、どんなコミュニティでもさまざまな考え方や価値観を持つ人々がおり、自治体(傘下の公立の学校を含む)においては、これらのテーマが単に政治化し対立を深めることにならないように、細心の注意を払う必要があり、そのような配慮から、思い切った活動に踏み出せない、という現状があるようです。
そして、これらの自治体との関係の深まりの中で、私たちForum2050のような市民団体の存在や立ち位置が、これから益々重要になってくるということも痛感しています。
「Forum2050って、どんな未来を目指しているの? どんな平和のあり方を追求したいの?」と尋ねられることがよくあります。もちろん、これらについて、私たち一人ひとりは真剣に考えていますが、大切なことは、「こんな未来がよい」「こういうアプローチやり方がよい」という結論に慌ててたどり着くことではなく、より多くの人々、とりわけ次世代を担う若い人々が、これらの問いに向き合って、互いを尊重しながら、対話を続けることが可能な世界を創り上げていくことだ、ということです。
この原稿を書いている今日も、朝、団体の定例があり、今の日本社会における平和教育のあり方、そして、今の日本に欠けているものなどについて議論をしました。小学生から高齢者まで、さまざまな年齢、立場、そして住んでいるところも世界中に散らばっているわけですが、そこから出てくる意見はひとつとして同じものはありませんでした。みんな違うのに、みんなお互いの意見を尊重し他者に敬意を払いつつ議論ができる、ということを私は今日も体感させてもらい、そして、それをとても素晴らしいことであると思っています。このようなフォーラムの存在、あるいは、このようなフォーラムのあり方が、自治体や学校の努力を補完し、そして、やがては国や世界にとっても役立つ日が来る、きっとそうなる、という予感を、今日も新たにした次第です。
一例として、今月、杉並区の杉本区長とどっぷり一日ご一緒して、いろいろとお話ができたことは大きな収穫でした。Forum2050の登記地でもある杉並区は、世界に先駆けて、原水禁の署名を一般の市民(特に、魚屋のおばさんたち)が呼びかけて開始した地でもあります。そして、作家や出版関係、あるいは、若者たちの集う拠点を地元に多く持つコミュニティでもあります。しかしながら、益々混迷を深める世界の情勢と、海外との関係性が大きく変わりつつある日本社会の課題の中で、平和な未来を次世代に引き渡すには、今、誰が、何を、どのようにすればよいのか、、、と人口58万人(うち外国人人口増加中で4%に達する見込み)という自治体の抱える問題の困難さが伝わってきました。しかし、そういう状況にあってこそ、Forum2050のような多世代多地域の人々が自由に互いを尊敬しながら対等に話せるという「場」がより多くの人々に求められるようになってきている、ということも実感しました。
あと、今月には、Forum2050の若手メンバーが中心になって進めているジョージアとの交流会にも新たな進展がありました。副代表の庄子さんの紹介で団体に新たに参加したシャーリーンさん(バングラデシュ人)や、留学中の筑波さんの米国からの参加(米国は真夜中)などもあり、気がついたら、四カ国を拠点に、2時間余りの話が続いたそうです。この模様は、また若手メンバーから別の機会にでも報告させていただきますね。



さて、今年もあと僅か。みなさんにとって、今年は素晴らしい年でしたか? そして、来年は素晴らしい年になりますか? この1年、温かいご支援を本当にありがとうございました。これからも是非よろしくお願いします。そして、もし、みなさんの周りで、力を貸してくれそうな人がいたら、どうかお声かけください。私たちForum2050にとって、おそらく、来年は、次の段階に移行するとても大切な1年になりそうな予感がします。
末筆となりましたが、みなさんにおかれては、これから冬の寒さが本格化する中で、どうかくれぐれもご自愛ください。そして、心温まる年末年始をお迎えください。
With gratitude, we wish you a peaceful Christmas and a New Year filled with hope♡
2025.12.21
杉並区高円寺にて
戸田隆夫
携帯:08058967912
メール:toda@forum2050
フェイスブック:https://www.facebook.com/takao.toda.54
X:https://x.com/forum2050?s=21&t=-jQeTjzOoHjrmEbKJvNwNg
メンバーからのメッセージ
はじめまして。 今年の夏よりForum2025の運営メンバーに加わりました、高校1年生の天谷 一葉と申します。 いつも温かいご支援をいただき、本当にありがとうございます。
本日、メルマガを担当させていただけるということで、私が関心を持っている「教育」と「平和」のつながりについてお話ししたいと思います。
私は中学生の頃から教育に関心を持っていましたが、高校1年生の4月にテレビで観たAC JAPANのCMをきっかけに、教育支援に強い興味を持つようになりました。 教育支援には制度や仕組みがありますが、最初の一歩を踏み出す人がいなければ、なかなか動き出さないことが多いと感じました。 「だったら、自分が最初の一歩を踏み出す人になろう」そんな思いから、教育支援について探求を続けてきました。
教育支援について学ぶ中で、私は「教育と平和はつながっている」と感じるようになりました。そのきっかけとなったのが、8月に横浜で開催されていた第9回アフリカ開発会議(TICAD9)のJICA主催テーマ別イベントです。 私は、高校生が参加できる数少ないイベントの一つに、1人で参加しました。そこで、セネガルやザンビア、マダガスカルなどの国々の方々のお話を伺いました。
その中で、十分な教育を受けられていない子どもたちは、貧困の中にいたり、紛争の影響を受けていたりと、決して平和とは言えない環境に置かれていることを知りました。 そして私は、将来教育支援に携わりたいと考えているなら、平和についても学び、探求しておく必要があるのではないかと感じるようになりました。 平和について理解を深めることで、いつか教育支援を行う立場になったとき、子どもたちに伝えられることがあるかもしれない。そう考えたことが、私がForum2025の運営メンバーとして加わることを決めた理由です。
Forum2025に参加したことで、これから多くの方と出会い、さまざまな経験を通して学んでいくことになると思います。 まだまだ未熟ではありますが、Forum2025の運営メンバーとして、精一杯取り組んでいきたいと思っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

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Forum2050は、「世界のこどもたち 一人ひとりの未来への想いが人類の未来を創る」をコンセプトに、企業や学校、教育機関等と連携しながら、子どもたちと共に未来の人類社会の平和と発展について、子どもたちが考えるきっかけを創造しています。
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