こんにちは。Forum2050広報担当の駒走(こまばしり)拓三です。サッカーW杯で日本は初戦ドローからチュニジアに4-0と快勝!世界の強豪と対等に渡り合う姿に胸が熱くなりますね。
このピッチ上の輝きの裏には、実は草の根の「国際協力」というパス回しがあります。JICA海外協力隊をはじめ、多くの日本人が世界中でサッカー指導や普及に汗を流してきました。今回の対戦国チュニジアなど、途上国で蒔いたサッカーの種が現地を元気にし、巡り巡って日本サッカーのレベル向上や、スポーツを通じた国際友好の絆となって花開いています。
ボール一つで言葉を超えて繋がれるサッカー。私たちForum2050も、世界とそんなワクワクするパスを繋いでいきたいですね!


さて、2026年メルマガ6月号では、動き続けることの大切さについてお伝えします。メルマガに対する質問、ご意見ありましたらメール等でお知らせください。こんなことが知りたいなどのご要望も大歓迎です!
―今回のニュースレターのトピック―
- 【団体活動実績】
- 【Forum2050代表 戸田隆夫からの報告】
団体活動実績
1.【団体活動実績】
最近の主な活動・イベント
5/24 畠中一郎・慈子ご夫妻への取材・撮影
5/25 東京リーガルマインド(LEC)との意見交換
5/27 ミンダナオこども図書館松居様との打合せ
5/28 横浜市、TVK、UNHCR等との打合せ
5/31 南光さんへの取材・撮影
5/31 ジョージアとの交流会(ベナン、英/ロシア、バングラからも参加)
6/1 順天堂大学大学院での講演(VUCA時代のリーダーシップ)
6/2 ジョージアJOCV麻生さんとの打合せ
6/7 APU-IRSA(立命館アジア太平洋大学、国際関係論専攻学生ネットワーク)との対話
6/8 和洋九段女子中学校高等学校での対話
6/8 キュリアスプロダクション株式会社との打合せ(動画作成)
6/9 杉並区区民生活部管理課(平和事業担当)への御挨拶
6/14 ウクライナ日曜学校での取材・撮影
6/16 立教女学院での対話
6/18 北大阪ロータリークラブ村岡様との打合せ
6/18 みなとグローカル岩淵代表との意見交換
6/20 横浜市主催ピースサークル
Forum2050代表 戸田隆夫からの報告
皆様
梅雨の晴れ間には、蒸し暑い夏の気配、皆様におかれては、お元気で過ごされていますか?
Forum2050が特定非営利活動法人として東京都に認証されたのが2023年7月。すでに3年の歳月が経とうとしております。歩みは、必ずしも順風満帆とは言えませんが、ここまで、動き続けてきて、本当に良かった、と最近しみじみと思います。
なぜか? 動き続けることで見えてきます。当初は想定しなかった数々の素敵な出会いや貴重な学びは、みなさんの温かい御支援の賜であったことを銘記しつつ、歩み続けたいと思います。
■深化する複合的人道上の危機と日本
世界の難民総数は、依然として1億2千万人近く(UNHCR。国内避難民含む)。ただし、そこには、いわゆる気候難民などは必ずしも含まれていません。食糧危機のリスクは、昨今の中東情勢も踏まえて拡大し、「高水準の緊急食糧不安」(FAO/WFP)の状況にある世界の人口は2億6千万を超えています。武力紛争、異常気象、貧困・格差と経済不安、民主主義の危機と人権の侵害、、、、等々、大変残念なことに、今日の世界の状況は、総体的に着実に悪化し、特に、脆弱な国・地域において、危機の深化・慢性化が進行しています。
日本はどうでしょうか? 食糧自給率が4割を下回り、エネルギー自給率が1割、湾岸諸国へのエネルギー依存率がどこよりも高く、自国の安全保障を他国に委ね、、、、構造的に脆弱な状況にもかかわらず、平和で恵まれた状況が続いています。幸か不幸か、武力紛争がもたらす惨禍や餓えの苦しみを「自分ごと」として捉えることのできる日本人の数は着実に減少しています。
「そういう問題は、世の中の偉い人たちが考えたら良いのであって、私たち一般市民、ましてや若者は、それらを意識してもどうしようもない。別にいいじゃないの?」
おそらく、大多数の日本人の本音ではないか、と思います。私自身、たくさんの若者・こどもたちと接してきて、対話を深めてみて、対話の行き着く先には、そんな本音を垣間見ることが少なからずありました。むしろ、対話を深めれば深めるほど、そのような本音に辿り着くことが多かったのではないかと思います。
「いや、世界中の困っている人たちのことに無関心であっていいの?人としてあなたはそれでいいの?」とか、「日本の平和や繁栄は、世界の平和と安定に依拠している。もっと世界のことに関心を持とう」などといっても、残念ながら、人々の心の底に、若い人たちの心に響くことは、ほぼありません。
「人はかくあるべし」という議論、いわゆる「あるべき論」が人々の心を動かすことはありません。
では、どうするか?
平和で豊かな未来共創に向けて、一部の意識の高い人々を育てることに専心し、その他大勢は諦めるか?
ずっと考え続け、行動し続けることで、何かがおぼろげながらみえてきたような気がしています。もちろん、それは、未だ「回答」といえるものではありません。「回答」と簡単に言えるようなものはそもそも存在しないのかもしれません。しかし、問いを立て続けることによって、そして何よりも、若い人々と関わり対話を続けることによって、「何か」がほんの少し見えてきたような気がしています。
■「心が動く言葉」とは?
5月下旬から今月にかけて、平和を自分ごととして考えるための教材を開発するために、多くの方々にインタビューをさせていただきました。その中には、自らALSに罹患しながら社会貢献をアクティブに行う畠中さん、小学5年生からお母さんを介護し、不登校の経験も乗り越えながら、社会福祉への道を模索する大学生の南光さん、長い内戦に苦しんでいたミンダナオのこどもたちを支援する活動を長年続けてきた松居さん、奥様のエイプリル・リンさんと娘さんのご一家、ウクライナと日本の架け橋として尽力されているイゴールさんと、彼が紹介してくれたウクライナ日曜学校の母子など、さまざまな状況にある人々ではありますが、共通していることがありました。

みなさん、幾多の困難を経て、幸せに生きておられる、ということでした。通常、私たちは、幾多の困難を経た「にもかかわらず」、それらを乗り越えてたくましく生きている人たちに尊敬を惜しまず、彼らの生き様に心を動かされます。
しかし、彼らとの対話を進めているうちに、私は、「困難にもかかわらず」という観念に違和感を覚えるようになりました。むしろ、彼らは、「困難に遭遇したからこそ」、それを乗り越えようとする尋常ではない努力を通じて、新たな幸せの景色をみているように感じました。

エイプリル・リンさんは、口唇口蓋裂で生まれ、貧困母子家庭で小学生のときからいじめに遭い、家族を養うために働きました。17歳になるまで、そんな彼女を誰も顧みることはありませんでした。しかし、そんな軌跡を辿っていたからこそ、長い内戦で行き場を失ったミンダナオのストリートチルドレンたちのことを、「そんな私だからこそ」わかってあげることができると思ったそうです。松居友さんとの出会い、聡明な娘さんにも恵まれ、今は、とても幸せそうです。友さんとリンさんが守り育てたたくさんのこどもたちが今はミンダナオの社会のあちらこちらで活躍しています。しかし、お二人にとっては、それが、ためにする社会貢献というよりは、むしろ、お二人それぞれの人生に「意味を与える」ものであったようです。

南光さんは、小学校5年生から高校生まで、ALSのお母さんの介護を続けました。高校時代は不登校となりながらも、介護を続けたそうです。そして今、大学で社会福祉を学んでいます。幼い彼にとって介護は決して楽なものではなかったはずですが、彼にとっては大切な人を支えることは自然な行為であり、それを続ける中で、自分の進路も見えてきたようです。介護は辛い、もうこりごり、ではなく、人のために自分の大切な時間やエネルギーを人のために使うということに、ご自身の進む道を見つけられたようです。

私と同じ東京都杉並区在住で、日本・ウクライナ協会の副理事長でもあるイーゴルさんにご紹介いただき、ウクライナ人の難民母子にも取材をさせていただきました。お母さんは、歴史の先生をされていたようです。
「故郷の家、財産、仕事、全てを捨て、息子を連れて、歩いて国境を渡った。ただ、息子の命を守りたいという想いだけがあった。振り返ってみれば、それまで平和で恵まれた暮らしをしていた私に、そんな勇敢なことができるとは思ってもみなかった。しかし、私はそれをやりとげた。そして息子の命を守った。私は、多くのかけがえのないものを失ったかもしれないが、少なくとも私にとって一番大切なものを守り抜いた。そこで培われた『自信』が、今の私を支えている。」

「私にとって大切なもの、それは、人としての尊厳であり、私にとって平和とは、ひとり一人がそれぞれの尊厳を保つことができることであると思う。」 イーゴルさんは寸暇を惜しんで、彼の母国ウクライナから逃れてきた人々の支援に飛び回っている。 「戸田さん、Forum2050でいい教材を作ってくださいね。」
彼からは、いつも元気をいただく。

和洋九段女子高等学校では、水野校長先生のお取りはからいで、三度目の授業となる。今年も、これから人生の岐路に立とうとする高校三年生にお話をさせていただいた。「『難民』とは、誰のことでしょうか? 世界中の人々、私たちを含むすべての人々が困難を抱え、困難から逃れようとして生きているのではありませんか?」高校三年生の鋭い指摘に、私自身、はっとさせられた。

立教女子では、本来1時間しかなかったところを、担当の上野先生のご配慮で、90分に延長して話をさせていただいた。代表の生徒さんが、いわゆる予定稿ではなく、自分の言葉で感想と想いを語ってくれた。
「普段、生きづらさを感じている人こそ、私の話を聴いて欲しい。人とのつながり、世界とのつながりを通じて、その生きづらさがどのように変わっていくか、考え感じながら、私と対話して欲しい」
私はあるべき論としての「平和を自分ごとに」ではなく、各自自分自身のために平和を考えることの可能性について問題提起をしたつもりであったが、さて、果たしてどこまで彼女たちの心に届いただろうか。


6月20日は難民の日。横浜市が主催するピースサークルの第2回イベントでファシリテーターをさせていただいた。横浜市とは、2023年12月の公開授業以来、いろんな局面でお声をかけていただいている。今回は、UNHCRや協会にもご協力・ご支援いただき、複数の難民・難民経験者の参加を得て、エキサイティングな対話の場となった。
「そもそも難民とは?難民という修辞自体がものごとの本質を見失うことになってはいないか?」
「難民といってもいろいろある。日本社会は、自立できる難民に過保護で、本当に支援している人々には、、、、。」
「果たして、難民とは社会のお荷物か? 余力があれば多少支援する程度の人道的なお情けの対象か?」
「難民支援を、未来への投資と考えるべきではないか?」
会場には、メディアも取材に訪れて、議論の深まりを記事にしていただいた。
特に、神奈川新聞の記事では、難民自ら、「難民を未来への投資を考えるべき」という発言もとりあげていただいた。(https://www.kanaloco.jp/news/life/article-1282266.html)
アインシュタインに限らない。セルゲイ・ブリンは、情報へのアクセスが大きく制限されたロシアでの経験を梃子にして、Googleを創業した。フレディ・マーキュリー(クイーン)、ルカ・モルドリッチ(ワールドカップMVP)などなど、故郷を離れ、国境を越え、逆境を超え、素晴らしい功績を社会に残した人々は枚挙にいとまがない。困難な状況にもかかわらず、ではなく、困難な状況こそが彼らの人生の軌跡を作った、と考える方が自然に思える。
平和を守り育てるための原点は、平和の価値を身にしみて理解することであるが、多くの困難を乗り越えて生きている人々には、もしかしたら、その価値を理解することが比較的容易であるのかもしれない。
しかし、物事は、そう簡単ではなさそうだ。
ホロコースト研究の第一人者であるオメル・バルトフ、元イスラエル国会議長のアブラハム・ブルク、そして、ホロコーストの生存者であるイエフダ・エルカナは、同様にこのような趣旨のことを語る。
「ホロコーストの記憶を「ユダヤ人だけの被害の記憶」として教育し続けるなら、『世界は常に我々を滅ぼそうとしている』という被害者意識を再生産してしまう。本来ホロコーストから学ぶべきなのは、『二度と私たちに起きてはならない』ではなく、『二度と誰にも起きてはならない』という普遍的な教訓である。」
つまり、人間存在を揺るがすような困難に遭遇した個人、あるいは共同体社会は、その教訓を、あるいは、その困難を克服した経験を、より普遍的なかたちで後世に活かすこともできれば、逆に、より先鋭な被害者意識と自分第一主義に自らを陥らせてしまうこともある。
一体何が、この二つのいずれかを選択させるのだろうか?
9月までにドラフトを作成しなければならない今回の教材開発では、必ずしも十分にこれらの問いに答えることはできないかもしれないが、確かなことは、問い続けること、そして挑み動き続けることであると思っています。
今回は、いつもに増してとりとめもない散文となってしまいましたがご容赦ください。
もし、私たちの活動に理解を示してくださる可能性のある人が周囲にいらっしゃったら、どうかご紹介ください。少しずつでも共感と行動の輪を拡げていくことができれば、と思います。また、新しく購読をご快諾いただいた方におかれては、これからよろしくお願い申し上げます! 団体としてのこれまでの軌跡に関しては、是非、バックナンバーもお手すきの折にご笑覧ください。
そして、これからも、どうかご指導ご支援をよろしくお願い申し上げます。
2026.6.23
杉並区高円寺にて
戸田隆夫
携帯:08058967912
メール:toda@forum2050.com
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